こんにちは

今回は『基礎演習行政法』について書いていきたいと思います。

行政法の演習書を探している人はぜひ参考にしてみてください。

『基礎演習行政法』 土田 伸也著 日本評論社

今回紹介するのは、日本評論社から出版されている『基礎演習行政法』です。

土田 伸也 日本評論社 2016-03-25
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by ヨメレバ

著者は中央大学法科大学院教授の土田 伸也氏です。

『基礎演習行政法』の特徴

問題集:短めの事例問題が出題されてそれに対して解説をしていくというオーソドックスな構成の問題集。

全体的に比較的短くて分かりやすい問題が出題されていることから、初学者向けの演習書と言えます。

初学者向けと言っても、解説がとてつもなく丁寧で分かりやすいので、行政法が苦手な法科大学院生やもう一度基礎を固めたいと思っている人も読んでみるとかなり行政法の勉強に役立つと思います。

特に参考となるのは、訴訟選択や処分性、原告適格といった重要基本知識についての解説です。

基本書を読むだけではイマイチ理解できない行政法の事例問題の解き方について丁寧に解説してくれているので、行政法を勉強し始めて最初に手を出す演習書としてはダントツでおすすめ。

基礎演習行政法を解いて簡単な事例問題に慣れてきたら、『事例研究行政法』をやるのをオススメします。

行政法問題集に関しては、『基礎演習行政法』と『事例研究行政法』をやっておけば十分。

あとは、司法試験や予備試験等の過去問を解きながら、『基本行政法 第3版』や『行政法 第5版』などの基本書で基礎知識を軽く補充していくだけです。
行政法のおすすめ基本書について:【書評】『基本行政法』〜行政法の試験対策向けのおすすめ基本書〜 

『基礎演習行政法』の良い点


簡単な事例で初学者にも分かりやすい解説
 
行政法はとっつきにくい科目(特に最初は)ですが、本書は初学者が一応問題を解けるレベルになるための最適な演習書だと思います。解説も初学者でもしっかり理解できるくらい丁寧で分かりやすくまとめられています。例えば、処分性の部分では判断要素や検討プロセスを書いているので、あとはそれに従って問題を検討するだけだったりします。

行政法の条文の読み方を学べる
 
行政法の事例問題でまず大事なことは条文をちゃんと読めるようになることです。事例問題に条文が付いていて、行政のどの行為がどの条文との関係で問題となっているのか、法律全体や個々の条文の趣旨からどう解釈していけばいいのかなど、行政法の基礎となる条文の読み方についてしっかりと解説しているので、本書を使うことで条文操作に慣れることができます。

事例問題の書き方のイメージをつかめる
 
本書はよく法律の演習書にありがちな、判例や学説の知識だけを解説しているような内容ではありません。むしろ、問題をどう解いていくのか、という点に主眼を置いて解説がされています。事例問題の検討順序や検討事項を丁寧に書いているので、本書の解説の通りに問題を解けば自然と答案が作成できるような内容になっています。答案の書き方指南が多くあったりと、行政法の基礎知識の使い方を具体的に学べるものです。

『基礎演習行政法』のイマイチな点


問題が簡単なので他の問題集も必要となる
 
本書の問題は総じてかなり短くて単純な問題ばかりとなっています。なので、司法試験等で要求されるような長くて複雑な事例問題については別の問題集を使って慣れる必要があります。その意味で、『基礎演習行政法』は行政法事例問題への第一歩目としての問題集という位置付けになると思います。初学者には良いですがある程度行政法の力が付いてきた人には物足りないレベルかもしれません。

『基礎演習行政法』の評価

基礎演習行政法については素晴らしいの一言です。

これほど行政法の事例問題へのアプローチ法に力点を置いた問題集は他にないと思います。

基礎知識を学べるのはもちろんのこと、事例問題の解き方を具体的にイメージできる問題集としてかなりおすすめの問題集です。

とりあえず何か1冊問題集をやりたいなら、ダントツで『基礎演習行政法』をおすすめします。

『基礎演習行政法』→『事例研究行政法』の王道ルートが行政法の演習としては最適でしょう。
 

こんな人におすすめ


・行政法初学者
・行政法の事例問題の基礎固めをしたい人
・事例研究行政法が難しすぎるという人
・1冊目の行政法演習書に悩んでいる人
・各論点の考慮要素、検討順序を学びたい人

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