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弁護士が扱う案件として、男女問題(離婚や不倫など)は定番中の定番と言っても過言ではありません。
弁護士になって比較的早い段階から離婚問題や不貞慰謝料請求の相談を受けることになると思います。
特に、離婚事由の中で多いのは不倫による離婚ですし、慰謝料請求をしたいという相談も多いので、弁護士として、不倫について知識を入れておく必要があることは言うまでもありません。
もっとも、不倫慰謝料請求の本も様々ありますので、不倫事件の弁護士実務を学習するにあたり、どの本を選べばよいのか悩むことも多いのではないでしょうか?
そこで、本記事では、不貞慰謝料請求事件の弁護士実務に役立つおすすめの本を紹介していきます。
Contents
『判例による不貞慰謝料請求の実務』
『判例による不貞慰謝料請求の実務』は、判例・裁判例を中心に不貞慰謝料の理論を詳細に解説している本です。
特に、弁護士実務にとって必要な知識である、不貞行為の立証や故意、過失の立証など、理論面だけではなく、実務面についても解説していることが特徴的。
弁護士にとって、不倫の相談は何度も受ける可能性の高い分野なので、不貞慰謝料請求の実務を網羅的に解説している『判例による不貞慰謝料請求の実務』は非常に有益であると言えます。
一般民事を扱う若手弁護士は、不貞慰謝料請求を含む男女トラブル関係の案件を扱う機会が多いと思いますので、『判例による不貞慰謝料請求の実務』を必ず入手して手元に置いておきましょう。
不貞慰謝料の案件を担当する際には、『判例による不貞慰謝料請求の実務』一冊あれば十分と言っても過言ではないほど、非常に充実した内容になっています。
『判例による不貞慰謝料請求の実務 主張・立証編』
不貞慰謝料請求事件の弁護士実務において、もっとも重要となる主張・立証に特化して解説している本。
不貞行為の立証、故意、過失の立証、婚姻関係破綻の抗弁の主張や立証など、裁判で争点になることの多い論点を、裁判例を挙げながら、弁護士の目線で解説しているのが良い点です。
『判例による不貞慰謝料請求の実務』が総論として一般的かつ網羅的な内容であるのに対して、『判例による不貞慰謝料請求の実務 主張・立証編』は主張・立証に特化した内容になっているので、より弁護士実務向きの実践的な本と言えるでしょう。
不貞慰謝料の相談を受ける前や交渉、訴訟対応の際に、本書を事前に読んで、主張・立証について整理しておけば、不貞慰謝料の事案の処理が非常に楽になると言えます。
『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.1』
『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.1』は、最近の不貞行為の裁判を一覧にしてまとめて紹介しています。
増減額事由ごとに整理させているので、担当している不貞慰謝料請求案件に近い事例の慰謝料額等を短時間で調べることができるのが有益なポイントです。
本書の前半では、不貞行為による慰謝料請求の要件、反論や抗弁など、不貞慰謝料請求の理論面がざっと解説されています。
それぞれの解説の中では、裁判例が豊富に盛り込まれながら、裁判例を中心に解説しているのがポイント。
そして、本書の後半部分では約250頁にわたって、不貞行為慰謝料請求の裁判例が一覧表になって掲載されているのですが、これが弁護士実務として非常に有益。
婚姻期間や不貞期間、離婚や別居の有無など不貞慰謝料事案の基本的要素とともに、請求額・認容額、その他の特殊事情まで表にまとめて掲載されているので、裁判例の内容が一目でざっくり把握できる構成になっているのです。
不貞慰謝料請求事件の裁判例探しにはぴったりな書籍ですので、手元に置いておくと非常に安心感があります。
『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.2』
『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.2』は、『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.1』に続いて出版された、不貞行為の最新裁判例を紹介している書籍。
『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.1』と一緒に利用することで、不貞慰謝料の相場はほぼ網羅的に確認できると思います。
構成としては、『判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編Vol.1』とほぼ同様になっています。
なお、著者の中里和伸先生は、本書などの他にも、『判例による離婚原因の実務』を出版するなど、男女問題案件の弁護士実務に役立つ書籍を多数出版されています。
男女問題の案件を担当する可能性のある若手弁護士は、中里和伸先生の本はいずれも要チェックですね。
『不貞行為に関する裁判例の分析 慰謝料算定上の諸問題』
『不貞行為に関する裁判例の分析 慰謝料算定上の諸問題』は、不貞行為慰謝料に関する裁判例を、不貞行為の有無、婚姻関係破綻の有無、故意過失といった不貞行為慰謝料事件でよく争点となる部分にまとめて分析、解析している本。
第1部と第2部で、平成27年10月~平成28年9月と平成28年12月~平成31年2月との裁判例に分けて構成されているのが特徴的です。
他の書籍よりも、不貞慰謝料の金額算定よりも、不貞行為の有無や婚姻関係破綻などのそもそも不貞慰謝料が発生するのかという論点を中心に扱っています。
不貞行為で慰謝料が発生するかどうか疑わしい場合には、本書で論点に関する裁判例を探し、慰謝料の金額が問題になりそうな場合には、他の書籍で相場を確認するという使い分けがいいかもしれません。
『不貞慰謝料の算定事例集-判例分析に基づく客観的な相場観』
『不貞慰謝料の算定事例集-判例分析に基づく客観的な相場観』は、不貞慰謝料の相場を調べるのに非常に有益といえる本。
過去の裁判例における、慰謝料の請求額、認容額、事案概要や特殊事情、増額要素(又は減額要素)として考慮されたポイント等がパッと分かるように整理されています。
また、収録されている裁判例が一覧形式の表で整理されていて、婚姻期間、子の有無、不貞期間、婚姻関係(継続または破綻)、請求相手、慰謝料の認容額ですぐに索引できる工夫が凝らされているのがポイント。
そして、各裁判例の紹介ページにおいても、認容額、請求額、婚姻期間や不貞期間、婚姻関係(継続または破綻)や特殊事情、増額要素(減額要素)といったポイントが表に整理されていて、裁判例の判断がすぐに分かるようになっています。