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司法試験や予備試験の合格を目指して典型論点や重要論点は勉強しても、最新判例まで勉強している人は意外と少ない気がします。
しかし、最新判例の勉強はやるかやらないかで受験生の間で大きく差ができてしまう可能性があり、試験対策としてぜひともやっておきたいほど非常に効果的なのです。
そこで今回の記事では、司法試験一発合格者の私が考える、司法試験や予備試験の合格のために最新判例を勉強するべき理由と最新判例のおすすめの勉強方法を紹介していきます。
司法試験や予備試験の受験を控えている方、将来司法試験や予備試験の受験を考えている方には参考になる内容だと思いますので、最後までご覧頂ければ嬉しいです。
Contents
司法試験・予備試験に合格したいなら最新判例を勉強しておくべき理由
以下では、最新判例を勉強することが司法試験や予備試験の合格に役立つと考える理由を書いていきます。
最新判例に関する論点が出題される傾向がある
司法試験・予備試験では典型的な論点や頻出論点だけではなく、最新の判例や学説で話題になっている論点が出題されることがあります。
なので、最新判例を勉強していることが司法試験や予備試験の対策になるのです。
もちろん確実に最新判例が出題されるわけではありませんし、重要論点の復習や過去問の分析などの方が司法試験、予備試験対策としては優先されるべきではあります。
ただ、最新判例が題材として出題されたときに、何も書けない(あるいは現場思考で解くしかない)状態になりかねないので、最新判例までフォローしておいた方が無難。
最新判例に関する問題は軽く目を通しておくだけでも勉強したか否かで大きく差がついてしまう可能性があるので、少しでもいいので勉強しておくべきでしょう。
現場思考問題への負担が軽くなる
最近の司法試験や予備試験では判例知識や学説知識を覚えていることよりも、未知の論点や特殊な事案に対する現場思考力が求められる出題が増えています。
典型論点+現場思考問題という構成が多い印象を受けますが、現場思考問題のところで最新判例から出題されているのではないかと思える問題が見受けられるのです。
最新判例を素材として現場思考問題を作成すれば、最新判例までしっかり勉強している人は解答しやすくなりますし、そこまで深い勉強が出来ていなかったという人でも現場思考で解答筋を導き出すことができて受験者の実力を測るには適しています。
このように最新の判例や事案を素材として現場思考を要求する問題が作成されることも多いので、最新判例に目を通しておくだけでも実質的にアドバンテージを貰えると言えるのです。
もちろん、多くの受験生は知らない判例であり現場で考えざるを得ませんので、そこで受験生の現場思考力が試されることになります。
軽くでも最新判例を知っていれば、解答の道筋が立てられますし、完璧に理解していなくて現場思考で解かざるを得ないとしても考える負担が軽くなるので勉強しておいて損なしです。
精神的な不安が小さくなる
司法試験や予備試験の対策として、最新判例を勉強しておくべき理由の一つは、本番前特有の精神的な不安が少し解消されるという点です。
司法試験や予備試験本番が近づくと、自分の知らない論点が出題されることに不安を感じると思います。
とはいえ、本番直前期になるとあれもこれも勉強しているほどの余裕はないですし、何より効率が悪い勉強になってしまいます。
そのため、それほど時間や負担をかける必要がなく、自分の知らない論点の対策にもなり、直前期でも得点アップにつながる可能性が高い最新判例の勉強がおすすめできるのです。
最新判例を勉強したからといってその判例に関連する論点が確実に試験に出るわけではないのですが、その判例を知っているというだけでいくらか精神的に楽になることは間違いないでしょう。
司法試験・予備試験対策としての最新判例の勉強方法
最新判例を勉強するには以下の方法がおすすめできます。
・重要判例解説を読む
・法律雑誌を読む
・予備校の最新判例講座を受講する
それぞれのメリットやデメリットを説明したいと思います。
最新判例の勉強方法① 『重要判例解説』を読む
最新判例を勉強するのに一番おすすめできる方法は『重要判例解説』を読むことです。
『重要判例解説』は、毎年最新版が発行される最新の重要判例をまとめた判例集です。
憲法、民法、刑法などの法律基本科目のみならず、労働法や環境法などの選択科目まで網羅しています。
最新の重要判例がまとめて掲載されているので、『』を読んでおくだけでもかなりの量の判例に触れることができます。
司法試験や予備試験の対策としては勉強する必要がないと思われるような判例も含まれているので、特に重要な論点に関する判例に絞って読んでおくのがおすすめ。
最新版から過去5年~10年程前までの『』に目を通しておけばかなりの部分をカバーできると思います。
司法試験や予備試験の本番まで時間的余裕があるなら、基本書や論文などを確認しつつがっつりと論点学習をしても良いと思います。
もっとも、『』に手を付けるのはそこまで幅広く勉強できるほど時間がない段階だと思いますので、重要な判例に絞って軽く判旨と解説に目を通すだけでも十分です。
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最新判例の勉強方法② 法律雑誌を読む
次におすすめできるのは『』や『』などの法律雑誌を読むことです。
これらの法律雑誌では、最新判例紹介コーナーが設けられていたりしますし、場合によっては一つの判例をピックアップしてかなり詳しく解説していることもあります。
ただ『』と比べると、法律雑誌では最新判例だけが沢山まとめられているわけではないので、最新判例だけを勉強したいならちょっと不便だと思います。
法律雑誌は司法試験や予備試験までまだまだ時間があるという人が、論文や演習問題、特集記事を読みつつ勉強しながら最新判例にも触れることができるというような使い方が理想と言えます。
学部生やロースクール入学後間もない人など、まだ時間に余裕のある方は『』や『』などの法律雑誌を読むことも勉強方法の一つとしておすすめできます。
下記の記事で各法律雑誌の特徴やおすすめを紹介していますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。
最新判例の勉強方法③ 予備校講座を受講する
最後に、最新判例を解説している予備校講座を受講するというのも選択肢の一つになると思います。
予備校講座では予備校講師が非常に分かりやすく判例解説をしてくれますので、自分自身の力だけで判例を読んで勉強するのと比べると圧倒的に理解しやすいです。
もっとも、お金がかかること、扱っている判例がそこまで多くないこと、最新判例の解説講座を提供している予備校が限られていることなどがデメリットとして考えられます。
最後の点について補足すると、伊藤塾では『』という講座を用意しているのですが、最近受験生から人気が高いアガルートアカデミーや資格スクエアでは特別用意されていません。
経済的にも時間的にも余裕があるという人は受講してみても良いかもしれませんが、個人的には『』で事足りるのかなという印象。
なお、下記のように、各予備校の特徴や良いところとイマイチなところなどをまとめた記事を用意していますので、予備校講座を受講していないけど気になっているという方にとっては参考になると思います。
最新判例の勉強についてのまとめ
以上のように、最新判例を勉強することは司法試験や予備試験の対策として効果的だと思います。
最新判例の勉強は勉強内容が得点アップにつながる確実性はあまり高くありませんが、軽く勉強しておくだけでも少し安心感を得られます。
最新判例の勉強はやるかやらないかではっきりと差が生じてしまうと思いますので、念のために取り組んでおくことをおすすめします(できれば早いうちに)。
そして、最新判例の勉強をする際には『』を読むことを中心とした勉強方法が一番です。
法律雑誌や予備校講座の受講は余裕がある方にはおすすめできますが、そこまで手が回らないあるいは経済的に負担が大きいと思うのであれば『』だけ勉強しておけば十分。
司法試験や予備試験に合格する可能性を少しでも上げられるように、論証暗記や問題演習の他に最新判例も勉強しておきましょう。
当ブログでは、本記事の他にも、司法試験や予備試験の受験生、合格を目指している全ての人に役立つ記事を用意しています。ぜひご覧頂けますと幸いです。