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こんにちは
今回は『ひとりで学ぶ会社法』について、評価と特徴などを書評としてまとめていきたいと思います。
『ひとりで学ぶ会社法』は、会社法の条文になれることができる初学者〜中級者向けの問題集、という感じです。
あまり会社法が得意ではないけど、なんとかして力をつけたいと思っているような方にお勧めできる一冊なので、ぜひこの記事を参考にしていただけたら嬉しいです。
なお、過去の書評一覧は⬇︎こちら⬇︎にまとめていますので、ご覧ください。
【書評一覧】法律本の書評を総まとめ〜基本書・参考書・問題集・予備校本など〜
Contents
『ひとりで学ぶ会社法』 有斐閣出版
今回紹介していくのは有斐閣から出版されている『ひとりで学ぶ会社法』です!!
ひとりで学ぶ会社法 | ||||
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著者が久保大作教授、森まどか教授、榊素寛教授、松中学教授の4人による共著です。
『ひとりで学ぶ会社法』の評価と特徴
『ひとりで学ぶ会社法』は問題集というよりも参考書に近い演習書
教科書で学んだ知識を、設問を通して、一つ一つ丁寧に確認していくというような感じです。
例えば「株主平等原則の定義と根拠を述べよ。」という問題とか発起設立の手続きを順番に選ばせる問題とかです。
(受験的には)マイナーなものも扱っているし、いろんな制度の手続きなどの条文を細かく聞いてくるので、教科書を片手に参照しながらじゃないとなかなか厳しいかもしれません。
ちなみに、本書と一緒に教科書を使うのであれば、『会社法 第4版 (LEGAL QUEST)』のページ数が参照として挙げられているので、『会社法 第4版 (LEGAL QUEST)』を併用した方が良いです。
特に序盤は会社法の基礎知識について、とにかく条文を引かせることによって、知識の定着を図ろうとする作りになっています。
会社法の特徴としても条文の重要性があるので、条文知識を身につけたり条文操作に慣れることはできるのは良い点です。
『ひとりで学ぶ会社法』は問題をガッツリ解いていくようなものではありません。
むしろ、短めの質問を通じて、会社法の基礎知識だったり条文知識を押さえるというものです。
関連記事▶︎『【書評】『Newえんしゅう本〈4〉民事系商法』〜短期間に多数の問題に触れられる問題集〜』
解説は基本的にはかなり薄いというかコンパクトにまとめられています。
基本的な判例だったり条文を紹介することで終始するものも多く、学説の対立を深く解説するということもあまりないです。
ただ、条文をとにかくたくさん確認させるような作りになっているため、条文知識はかなり強化できる1冊です。
「会社法は条文だ」 と言うメッセージが伝わってくるような演習書です。
『ひとりで学ぶ会社法』の良いところ
難しい問題を解きたいという方よりも、会社法の基本的な知識をまずは確認したいという方に向いていると思います。
その意味では、『事例で考える会社法 第2版 (法学教室ライブラリィ)』などの難しい問題集や司法試験・予備試験の過去問を解いていく前提として、基礎知識をある程度マスターするための参考書として非常に使えるのではないでしょうか。
試験的には重要ではないかもしれませんが、全く知らないというのは危険なので、本書を通じて条文や基礎知識の確認をするだけでも有益ではないかと思います。
『ひとりで学ぶ会社法』のイマイチなところ
こんな人におすすめ
・会社法の条文操作に不安を抱えている人
・会社法の各制度の手続きなどを設問を通じて確認したいという人
・会社法の基礎をマスターしたい人
・初学者〜中級者
その他の書評一覧は⬇︎こちら⬇︎にまとめていますので、ご覧ください。
【書評一覧】法律本の書評を総まとめ〜基本書・参考書・問題集・予備校本など〜
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