(この記事はプロモーションを含みます。)
こんにちは
司法試験短答式の結果発表がされたということで、この記事で詳しい情報についてまとめていきたいと思います。
令和元年司法試験短答式の合格点や各科目の平均点や短答式合格率、さらには各法科大学院の司法試験短答式の成績についてまとめています。
司法試験を受験された方、予備試験を受験された方、今後司法試験の受験を予定されている方等に参考にしていただければ嬉しいです。
Contents
令和元年司法試験短答式の合格点や合格者数や合格率など
令和元年司法試験短答式の合格点は108点(得点率61.7%)となりました。
これは前年の平成30年司法試験短答式の合格点と同じです。
令和元年司法試験短答式合格点:108点=得点率61.7%(前年と同じ)
受験者数は4466人で前年の5238人を大きく下回りました。
そして、短答式合格者数は3287人で前年の3669人を下回る結果となりました。
合格率は73.6%で前年が70.0%だったので、受験者数に対する合格割合的にはやや短答式には通り易くなっている状況と言えます。(ほぼ4人に1人が短答式試験に合格できているということですね。)
令和元年司法試験短答式・受験者数:4466人←前年5238人(前年比-772)
令和元年司法試験短答式・合格者数:3287人←前年3669人(前年比-382)
令和元年司法試験短答式・合格率:73.6%←前年70.0%(前年比+3.6%)
令和元年司法試験短答式の科目別情報まとめ
まず憲法・民法・刑法3科目の合計点の平均は119.3点で、前年の116.8点よりもやや高いという状況になりました。
このうち、令和元年司法試験の短答式に合格した者の平均点は129.3点で、前年の128.1点とほぼ同様(やや高い)です。
足切りラインに満たなかった受験者の合計数は、485人で前年が488人なので前年と同様となりました。(前年比-3人)
3科目の合計点の平均
受験者全体の平均点:119.3点(前年116.8点・前年比+2.5点)
短答式合格者の平均点:129.3点(前年128.1点・前年比+1.2点)
足切りライン未満受験者数:485人(前年488人・前年比-3人)
科目別に見ていくと、まず憲法の平均点が30.5点で前年の33.2点よりも低い点数(前年比-2.7点)となっています。
そして、足切りライン(40%未満)の人数についても180人で前年の94人よりも多くなっています。(前年比+86人)
以上より、令和元年司法試験短答式・憲法については前年よりも「難化」したと言えます。
次に民法の平均点は57.4点で前年の47.8点よりもかなり高い点数(前年比+9.6点)となっています。
そして足切りライン(40%未満)の人数については82人で前年の375人よりも大幅に減少しています。(前年比-293人)
以上より、令和元年司法試験短答式・民法については前年よりもかなり「易化」したと言えます。
最後に、刑法は平均点が31.4点で前年の35.9点よりも低い点数(前年比-4.5点)となりました。
そして足切りライン(40%未満)の人数については368人で前年の159人から大幅に増加しています。(前年比+209人)
以上より、令和元年司法試験短答式・刑法については前年よりも「難化」したと言えます。
令和元年司法試験短答式・科目別情報まとめ
【憲法】
平均点:30.5点(前年33.2点・前年比-2.7点)
足切りライン未満受験者数:180人(前年94人・前年比+86人)
➡︎➡︎➡︎難化
【民法】
平均点:57.4点(前年47.8点・前年比+9.6点)
足切りライン未満受験者数:82人(前年375人・前年比-293人)
➡︎➡︎➡︎かなり易化
【刑法】
平均点:31.4点(前年35.9点・前年比-4.5点)
足切りライン未満受験者数:368人(前年159人・前年比+209人)
➡︎➡︎➡︎難化
以上の通り、令和元年司法試験短答式では憲法・刑法では「難化」傾向にあったことが読み取られ、逆に民法は非常に「易化」したと評価できます。
科目全体を見ると総合平均点も足切りライン未満者も大きな変化はないですが、一方で受験者数が減少して合格率が上昇しているので、令和元年司法試験短答式の難易度は全体的には「前年同様」あるいは「やや易化」と言えます。
令和元年司法試験短答式での上位ローの成績(受験者数100人以上対象)
令和元年司法試験短答式での上位ロースクール(受験者数100人以上の法科大学院)の成績をまとめていきます。
(最後に一覧を表にしてまとめていますので、読むのがめんどくさい方はそちらの表を確認していただければ幸いです。)
まず東京大学法科大学院は受験者数238人に対して合格者数197人で短答合格率は82.8%でした。
前年が受験者数252人に対して合格者数199人で短答合格率79.0%だったので、上昇という感じです。
次に一橋大学法科大学院は受験者数112人に対して合格者数95人で短答合格率は84.8%でした。
前年が受験者数121人に対して合格者数105人で短答合格率86.8%だったので、やや下降という感じです。
次に京都大学法科大学院は受験者数201人に対して合格者数177人で短答合格率88.1%でした。
前年が受験者数216人に対して合格者数192人で短答合格率88.9%だったので、ほぼ前年同様という感じです。
次に大阪大学法科大学院は受験者数112人に対して合格者数86人で短答合格率76.8%でした。
前年が受験者数133人に対して合格者数94人で短答合格率70.7%だったので、大幅に上昇という感じです。
次に神戸大学法科大学院は受験者数130人に対して合格者数99人で短答合格率76.2%でした。
前年が受験者数129人に対して合格者数97人で短答合格率75.2%だったので、ほぼ前年同様という感じです。
次に北海道大学法科大学院は受験者数104人に対して合格者数70人で短答合格率67.3%でした。
前年が受験者数108人に対して合格者数71人で短答合格率65.7%だったので、やや上昇という感じです。
次に慶應義塾大学法科大学院は受験者数300人に対して合格者数246人で短答合格率82.0%でした。
前年が受験者数301人に対して合格者数240人で短答合格率79.7%だったので、やや上昇という感じです。
次に早稲田大学法科大学院は受験者数252人に対して合格者数203人で短答合格率81.2%でした。
前年が受験者数301人に対して合格者数244人で短答合格率81.0%だったので、ほぼ前年同様という感じです。
次に中央大学法科大学院は受験者数384人に対して合格者数291人で短答合格率75.8%でした。
前年が受験者数435人に対して合格者数296人で短答合格率68.0%だったので、大幅に上昇という感じです。
次に明治大学法科大学院は受験者数162人に対して合格者数110人で短答合格率67.9%でした。
前年が受験者数204人に対して合格者数122人で短答合格率59.8%だったので、大幅に上昇という感じです。
次に同志社大学法科大学院は受験者数117人に対して合格者数73人で短答合格率62.4%でした。
前年が受験者数118人に対して合格者数73人で短答合格率61.9%だったので、ほぼ前年同様という感じです。
次に立命館大学法科大学院は受験者数114人に対して合格者数65人で短答合格率57.0%でした。
前年が受験者数132人に対して合格者数69人で短答合格率53.3%だったので、上昇という感じです。
上位ロースクール令和元年司法試験短答式の成績(短答合格率順)
大学名 | 受験者数 | 合格者数 | 短答合格率 | 前年短答合格率 |
京都大学 | 201人 | 177人 | 88.1% | 88.9% |
一橋大学 | 112人 | 95人 | 84.8% | 86.8% |
東京大学 | 238人 | 197人 | 82.8% | 79.0% |
慶應義塾大学 | 300人 | 246人 | 82.0% | 79.7% |
早稲田大学 | 252人 | 203人 | 81.2% | 81.0% |
大阪大学 | 112人 | 86人 | 76.8% | 70.7% |
神戸大学 | 130人 | 99人 | 76.2% | 75.2% |
中央大学 | 384人 | 291人 | 75.8% | 68.0% |
明治大学 | 162人 | 110人 | 67.9% | 59.8% |
北海道大学 | 104人 | 70人 | 67.3% | 65.7% |
同志社大学 | 117人 | 73人 | 62.4% | 61.9% |
立命館大学 | 114人 | 65人 | 57.0% | 53.3% |
ちなみに、前年からの短答合格率の伸び幅でランキングを作ると以下のようになります。
大学名 | 伸び幅 |
明治大学 | +8.1% |
中央大学 | +7.8% |
大阪大学 | +6.1% |
東京大学 | +3.8% |
立命館大学 | +3.7% |
慶應義塾大学 | +2.3% |
北海道大学 | +1.6% |
神戸大学 | +1.0% |
同志社大学 | +0.5% |
早稲田大学 | +0.2% |
京都大学 | −0.8% |
一橋大学 | −2.0% |
予備試験合格者と法科大学院修了者の成績比較
まず法科大学院修了者の受験者数が4081人に対して短答合格者数が2906人だったので、短答合格率は71.2%でした。
前年が受験者数4805人に対して合格者数3238人で短答合格率67.4%だったので、合格率は上昇という感じです。
次に、予備試験合格者の受験者数が385人に対して短答合格者数が381人だったので、短答合格率は99.0%でした。
前年が受験者数433人に対して合格者数431人で短答合格率99.5%だったので、合格率はほぼ前年同様という感じです。
法科大学院修了者と予備試験合格者の成績比較
【法科大学院修了者】
受験者数:4081人(前年4805・前年比-724人)
短答合格者数:2906人(前年3238人・前年比-332人)
短答合格率:71.2%(前年67.4%・前年比+3.8%)
【予備試験合格者】
受験者数:385人(前年433人・前年比-48人)
短答合格者数:381人(前年431人・前年比-50人)
短答合格率:99.0%(前年99.5%・前年比-0.5%)
以上のように、令和元年司法試験短答式の予備試験合格者と法科大学院修了者の成績を比較すると、やはり予備試験合格者の方がかなり合格率が高いことが分かります。
合格率が99.0%という高水準を保っているため、やはり予備試験の短答式を突破した実力者が揃っているという印象を受けます。
一方で、法科大学院修了者については、前年よりも短答式の合格率自体は上昇しています。
素直に数字だけを見ると、予備試験合格者の受験者数が多少減少したことと令和元年司法試験の受験者数が減少したことの恩恵を法科大学院修了者が受けたと言えます。
そして、法科大学院修了者の短答合格率の上昇がそのまま令和元年司法試験短答式合格率の上昇に反映されているという感じですね。
令和元年司法試験短答式の結果発表を受けての総括
以上で令和元年司法試験短答式の結果情報まとめを終わりにします。
やはり令和元年司法試験についても受験者数の減少がかなり進んでいるので、司法試験の合格を目指している方にとってはかなり有難い状況にあると言えます。
特に予備試験を合格した人についてはほぼ全員が司法試験の短答式も突破しているので、予備試験からの司法試験合格を目指している人にとっても美味しいかもしれません。
おそらく来年(令和2年)以降の司法試験についても受験者数が(少なくとも大幅には)伸びることはないと思いますので、今この時点で司法試験の合格を目指した方が良いとも言えそうです。
また、令和元年司法試験論文式の結果が出たらその情報をまとめていきたいと思います。
それでは最後までご覧くださりありがとうございました。
令和元年司法試験の短答式に合格された方々、おめでとうございます。(まだ結果は通知されてないと思いますが、この時点で言わせていただきます)
※残念ながら本年の司法試験に合格できなかった方に向けて書きます。現在、アガルートアカデミーで司法試験・予備試験対策講座のすべての商品が10%OFFで提供されています。【2019年7月17日(水)20時(予定)】までなので、来年度の司法試験に絶対合格したいと思っている方はチェックしてみるといいかもしれません。