書籍紹介(法律系)

【書評】伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)〜法律初学者にまずオススメな予備校本〜

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こんにちは

今回は法律初学者に非常にオススメな予備校本『伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)』を紹介していきたいと思います。

法律の勉強を始めたばかりだと何から読んでいけばいいのか分からないことが多いのですが、個人的に一番おすすめなのが『伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)』です。

『伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)』の特徴や評価、良いところやイマイチなところを書いていきますので、参考になれば嬉しいです。

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Contents

伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)呉明植著 弘文堂

今回紹介していくのは『伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)』です!!

著者は伊藤塾で講師をしている弁護士呉明植氏です。

伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)の評価と特徴

 

まだ6冊しか発刊されておらず、新刊が出るペースも1年以上かかることもあるにもかかわらず、予備校本としての人気が非常に高く、多くの法学部生、法科大学院生が所有している。
著者の呉明植氏は伊藤塾で講師を務めているのですが、伊藤塾のエースと呼ばれることもあるくらい評判の高い授業を行なっています。
実際に学生の口コミでも圧倒的に呉明植氏の評判が高く、非常に分かりやすいという評価を受けています。
本書はそんな予備校講師が執筆した予備校本ですが、その特徴を一言で言うと、圧倒的な分かりやすさ!
予備校本、基本書など法律書の中では群を抜いて分かりやすい書籍だと思います。
コンパクトに学説や判例がまとめられており、ページ数の割には読み進めるのに時間がかかりません。
学説ごとに根拠と批判がまとめられており、どのような説の対立が存在するのかがぱっと見でわかるようになっています。
非常に有名で多くの学生が使用した経験があるだろう予備校本『伊藤真試験対策講座』通称「シケタイ」も同様に学説や判例の見解がまとめられているのですが、こちらのシリーズの方が解説が分かりやすいしコンパクトなので、初学者はこちらの方が良い。
シケタイは短答知識などの細かい点まで記載されているのが良いところではありますが、全てを消化するのはかなり骨が折れる作業です。
初学者はまずは基本的な知識と論文で必要となる重要論点の理解を優先するべきなので、シケタイよりはGOシリーズを使用した方が良いです。

 

本書の最後には重要論点の論証例が載っているので、まだ法律の勉強を始めたばかりで答案の書き方がよく分からないという初学者には論証のイメージが把握できる点がかなり役に立ちます。

 

伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)の良いところ

 

分かりやすさとコンパクトさ
予備校本の特徴は何と言っても分かりやすくまとめられているところだと思います。
そんな予備校本業界の中でもGOシリーズは段違いに分かりやすい作りになっています。
無駄に長々と解説することなく短く説明がされているので、読み進めるのにそれほど労力を必要としませんし、テーマごとに重要度に応じてランク付けがされているためメリハリをつけた勉強ができます。
本の厚さの割には簡単に読み終えられるので、初学者でも十分使える予備校本だと思います。
試験的に重要ではない点は省かれている
GOシリーズは試験(特に論文試験)で重要となるテーマに特化して解説されています。
なので、短答知識や全く重要ではない些細な論点は省略されていたり、数行触れるだけという扱いになっていたりします。
これは司法試験や予備試験を受験する予定の人にとってはかなり負担を減らせるため有り難いですね。
試験対策という目標に的を絞った予備校本の鏡とも言える一冊です。
論証パターンが付いている
GOシリーズの最後には論証例が付いています。
論文試験の答案では基本論点の論証例を覚えて貼り付けることが多いのですが、その論証のイメージを掴むことができます。
論証パターンを把握するのは答案作成の第一歩とも言えるため、法律初学者にとっては非常に便利です。

 

伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ(GOシリーズ)のイマイチなところ

 

全ての分野が揃っているわけではない
評判も高くて人気のあるGOシリーズですが、残念ながら、現在発刊されているのは一部の法律に限られています。
現時点(2018年9月)では
憲法 (伊藤塾呉明植基礎本シリーズ)』の6種類のみとなっています。
全てが出揃うのはまだまだ先の話になりそうなので、今はこれらを使うだけで我慢するしかありません。
ただ、現在発売されているのはどれも非常に出来が良いので、初学者の人は手に入れるのが良いと思います。

 

シリーズ新刊の発売ペースが遅い
GOシリーズは新刊が出るペースが遅いです。
だいたい1年に1冊出るかどうかというくらいのペースなので、全てが出揃う前に司法試験の受験を迎えてしまう人が多いのではないかと思われます、、、笑
まぁ著者の呉明植先生も忙しい方なので致し方ないかなというところではありますね。
基本書のように詳しく学ぶことはできない
GOシリーズは重要論点に焦点を絞ってコンパクトに解説していることから、網羅性や解説の詳細さは欠きます。
なので、もしも自分で勉強していてすごく細かいことが気になった場合にGOシリーズに頼ることは適切ではありません。
基本書であれば理解できない時に辞書的な方法で分からない部分を調べるといおう使い方をすることもできるのですが、GOシリーズはそのように使うことはあまり期待できません。
あくまで初学者が論文試験を解くための第一歩として使うのが良いと思います。

 

こんな人におすすめ

・法律初学者
・ロースクール入学予定者
・将来的に司法試験・予備試験受験予定の人
・易しめの予備校本を探している人
・論証例を参考にしたい人

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