法律学習

法律を勉強する際の基本書の使い方〜通読するのはやめるべし〜

(この記事はプロモーションを含みます。)

法律を勉強するなら必ず使うものと言われるのがいわゆる基本書です。

法律基本書はその法律について学者先生が網羅的、体系的に記述しているもので、すごく大雑把にいうと、学者が書いている法律の教科書ということです。

基本書は法律の全体像をつかんだり、基本的な考え方等を知るには非常に良いのですが、デメリットとして、非常に分量が多いということがあります。

なので、基本書を読むのはすごく時間がかかりますし、そんな時間はないよって方が大半だと思います。

 

そこで、今回は法律を勉強していて基本書を読むのに苦労している方や、これから法律の勉強をしようと思っている人に向けて、基本書で勉強することの良い点悪い点やオススメの基本書の使い方をまとめたいと思います。

ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

 

スポンサーリンク



 

Contents

基本書の悪いところ

 

最初に、基本書を使う上でのデメリット等を書いていきます。

法律の勉強をする際に、基本書には色々と悪い点があります。

まず一つ目のデメリットは、通読するのが難しいということです。

基本書は特定の法律の全体を扱っています。

例えば、会社法の基本書は、設立から機関構成、株式などかなり幅広い部分を取り扱っているのです。

そのため、全体としてボリュームがすごく多くて、全部読むのは非常に困難で時間がかかるのでとても効率が悪いのです。

前述したように、基本書は法律の教科書のようなものなので、特定の法律を網羅できるような記述方式となっています。

なので、基本書を通読するのは非常に骨の折れる作業になってしまうのです。

二つ目は、内容に薄い部分があるという点です。

上記の通り、基本書は法律の全体像を扱っているため、その分量が非常に多くなってしまいます。

そのため、すべての部分をコンパクトに記述しなければならないため、ところどころ記述の不十分な部分が出てきます。

そうすると、一回基本書を読んでも他の論文や参考書で知識を補充しなければならないということになってしまいます。

三つ目に、応用力がつかないということです。

法律を勉強する理由は司法試験を受けるとか会社で使うとか色々あるとは思いますが、何れにせよ法律を使うためには具体的な事例に対処する必要があるのです。

つまり、法律論を実際の事案に当てはめて考えないといけないのです。

しかし、基本書は基本的な知識を記述したもので、具体的な事例を解決する力はつきません。

そのような力はむしろ問題集や参考書、判例集を使って身に付けなければなりませんし、気泡書を読むよりも判例集を読むほうがよっぽど力になります。

つまり、基本書はそれだけを読み込んでもあまり効率よく勉強できないのです。

以上のように基本書はそれだけで十分完成しているものではないのです。

まぁ、完璧な書籍は存在しないので、結局は他の参考書等を使う必要はでてくるでしょう。

しかし、基本書はあまり試験に役に立つものではないので、効率よく勉強したいなら他のものを主要に使った方がいいでしょう。

 

基本書の良いところ

 

つらつらと基本書のダメ出しをしてきましたが、逆にいい点もあるのでそこについても触れておきます。

まず一つ目が、全体像の把握をするのに丁度いいということです。

基本書は一人の学者によって書かれているので、全体としてのまとまりがあります。

論理矛盾や説がぶれることが少ないので、その点については安心できますね。

しかし、そのせいで深く掘り下げることはできなくなっているので、あくまで軽く概要だけ知りたいという感じならパラパラと読むといいよ、っていうくらいのレベルです。

深く理解するには、論文や事例演習本の方が向いています。

二つ目は、短答知識を身に付けることができるという点です。

短答の勉強は基本的には、短答問題集で行うと思うのですが、問題集の前にインプットとして使うには、基本書は丁度いいと思います。

特に、著名な学者の基本書は記述も一般的で知識量としても短答対策には十分なものとなっているので丁度いいと思います。

基本書のオススメの使い方

 

さて、上記の通り、基本書にはいい点もあれば悪い点もあります。

わたし的にはどっちかというと悪い点の方が多いと思っています。

基本書で勉強するのは基本的に効率が悪いのです。

しかし、基本書も使い方によっては非常に効果的になります。

なので、ここで、わたしがオススメする基本書の使い方を示していきたいと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

・辞書的に使う

まずオススメする方法は、基本書を辞書代わりに使うというものです。前述の通り、基本書を通読するのは非常に効率が悪いのでやめた方がいいです。しかし、基本書は広範囲の事項を扱っているので、自分の中で知識が十分でないと感じる部分を補完するためなら非常に効果的なのです。なので、基本書はあくまで全体像を把握したり、たまに忘れた部分を読み返す程度に使うのが良い方法度と思います。

 

・基本事項だけを読むようにする

この方法は、基本書を通読用に使うのは完全にやめてしまって、基本知識を身につけるためのものと割り切るという方法です。具体的にいうと、基本書の記述の中で、判例や、条文の趣旨、定義等の基本事項を書いている部分だけを拾って読むようにするのです。そうすると、全部を長い時間かけて読む必要がなくなって効率よく勉強することができます。

・有益な論文を見つけるために使う

これは、基本書から知識を増やすのではなく、自分が調べたいと思っている論点について書いている論文を見つけるために基本書の脚注についている論文を参照するという方法です。基本書は網羅的なので、いろんな論点についても浅いながらもちゃんと触れているはずです。そして、その際には、基本書の著者が参照した論文等が脚注に付いていると思いますので、そのような脚注を参照して論文を見つけるのです。そうすると、いい論文を見つけるのも容易になって勉強に幅が出ます。

 

まとめ

 

 

以上がわたしがオススメする基本書の使い方です。

わたしは法律の勉強をするなら基本書はあまり使わずに、予備校本や判例集を中心にして、問題集で応用力を鍛えるのがいいと思います。

基本書に頼りすぎると、知識は身に付くかもしれませんが、効率的には非常に悪くなってしまうと思います。

基本書はあくまで補完的に使用するべきです。

基本書の使い方について他にもいい方法があれば是非教えてください。

スポンサーリンク



おすすめ記事

法科大学院生が持っておくべき定番基本書・参考書・問題集等まとめ

法律初心者が法律を勉強するのにおすすめな本〜法律初学者に向けて〜