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令和3年1月20日、ついに令和2年度司法試験の合格発表がありました。
今回は、かなり変則的なスケジュールで司法試験が実施されたため、合格発表もかなり遅かったのですが、ようやく発表の日となりました。
そこで、本記事では、令和2年度司法試験の結果について、合格者数・合格率・法科大学院の成績などのまとめ及び前年との比較を書いていきたいと思います。
司法試験の結果に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
【令和2年度】司法試験の結果-合格者数・合格率・前年との比較など-
まずは、令和2年度の司法試験の総合結果を見てみましょう。以下のような感じとなっています。
【令和2年度】司法試験の結果(全体)
受験者数:3703人(前年:4466人)
短答突破数:2793人(前年:3,287人)
合格者数:1450人(前年:1502人)
合格率:39.2%(前年:33.6%)
今年は合格者数がついに1500人を下回りました。
しかし、それでも1450人であり、前年と比べると微減程度です。
一方で、受験者数は前年よりも763人も減っています。
合格者数の減少よりも受験者数の減少の方が激しく、その結果として、合格率が33.6%から39.2%へと上昇しました。
ここ数年は合格率がどんどん上がっているため、受験生にとっては今がチャンスと言える状況にあるのかもしれません。
また、短答試験を突破した人の最終合格率は50%を超えましたので、いかに短答試験で躓かずに論文の採点に進めるかという点も重要になっていると思われます。
※なお、前年(令和元年)の司法試験の結果については下記の記事でまとめていますので、前年の結果が気になる人はそちらも併せてご覧ください。
関連記事:【司法試験の結果発表】令和元年司法試験論文式の結果〜合格者数・合格率・法科大学院の成績など〜
各法科大学院の成績(結果)-合格者数や合格率など-
それでは、次に法科大学院ごとに令和2年度の司法試験の成績(結果)を見ていきましょう。
なお、全ての法科大学院の結果を記載するのは長すぎるため、ここでは令和2年度の司法試験の受験者数が70人を超えている法科大学院だけを掲載させて頂きます。
・大阪大学法科大学院
受験者数(全体):90人(前年:112人)
受験者数(未修):50人
受験者数(既修):40人
合格者数(全体):34人(前年:46人)
合格者数(未修):27人
合格者数(既修):7人
合格率:37.8%(前年:41.0%)
・京都大学法科大学院
受験者数(全体):185人(前年:201人)
受験者数(未修):131人
受験者数(既修):54人
合格者数(全体):107人(前年:126人)
合格者数(未修):96人
合格者数(既修):11人
合格率:57.8%(前年:62.7%)
・慶應義塾大学法科大学院
受験者数(全体):251人(前年:300人)
受験者数(未修):188人
受験者数(既修):63人
合格者数(全体):125人(前年:152人)
合格者数(未修):105人
合格者数(既修):20人
合格率:49.8%(前年:50.7%)
・神戸大学法科大学院
受験者数(全体):126人(前年:130人)
受験者数(未修):100人
受験者数(既修):26人
合格者数(全体):62人(前年:44人)
合格者数(未修):52人
合格者数(既修):10人
合格率:49.2%(前年:33.8%)
・首都大東京法科大学院
受験者数(全体):87人(前年:96人)
受験者数(未修):72人
受験者数(既修):15人
合格者数(全体):20人(前年:22人)
合格者数(未修):17人
合格者数(既修):3人
合格率:23.0%(前年:22.9%)
・上智大法科大学院
受験者数(全体):74人(前年:96人)
受験者数(未修):36人
受験者数(既修):38人
合格者数(全体):8人(前年:11人)
合格者数(未修):2人
合格者数(既修):6人
合格率:10.8%(前年:11.5%)
・中央大学法科大学院
受験者数(全体):289人(前年:384人)
受験者数(未修):209人
受験者数(既修):80人
合格者数(全体):85人(前年:109人)
合格者数(未修):75人
合格者数(既修):10人
合格率:29.4%(前年:28.4%)
・東京大学法科大学院
受験者数(全体):212人(前年:238)
受験者数(未修):121人
受験者数(既修):91人
合格者数(全体):126人(前年:134)
合格者数(未修):97人
合格者数(既修):29人
合格率:59.4%(前年:56.3)
・同志社大法科大学院
受験者数(全体):118人(前年:117人)
受験者数(未修):88人
受験者数(既修):30人
合格者数(全体):28人(前年:9人)
合格者数(未修):24人
合格者数(既修):4人
合格率:23.7%(前年:7.7%)
・日本大法科大学院
受験者数(全体):81人(前年:96人)
受験者数(未修):49人
受験者数(既修):32人
合格者数(全体):21人(前年:14人)
合格者数(未修):16人
合格者数(既修):5人
合格率:25.9%(前年:14.6%)
・一橋大学法科大学院
受験者数(全体):119人(前年:112)
受験者数(未修):83人
受験者数(既修):36人
合格者数(全体):84人(前年:67)
合格者数(未修):67人
合格者数(既修):17人
合格率:70.6%(前年:59.8)
・北海道大学法科大学院
受験者数(全体):88人(前年:104人)
受験者数(未修):48人
受験者数(既修):40人
合格者数(全体):19人(前年:25人)
合格者数(未修):17人
合格者数(既修):2人
合格率:21.6%(前年:24.0%)
・明治大学法科大学院
受験者数(全体):127人(前年:162人)
受験者数(未修):73人
受験者数(既修):54人
合格者数(全体):30人(前年:26人)
合格者数(未修):25人
合格者数(既修):5人
合格率:23.6%(前年:16.0%)
・立命館大学法科大学院
受験者数(全体):75人(前年:114人)
受験者数(未修):45人
受験者数(既修):30人
合格者数(全体):8人(前年:24人)
合格者数(未修):7人
合格者数(既修):1人
合格率:10.7%(前年:21.1%)
・早稲田大学法科大学院
受験者数(全体):208人(前年:252人)
受験者数(未修):124人
受験者数(既修):84人
合格者数(全体):75人(前年:106人)
合格者数(未修):53人
合格者数(既修):22人
合格率:36.1%(前年:42.1%)
法科大学院に進学しようと考えている人は、上記の中から自分の考えている進学先の令和2年度司法試験における結果を参考にしてみると良いかもしれません。
各法科大学院の司法試験の結果をランキングで発表【合格者数】
各法科大学院の令和2年度の司法試験における合格率をランキング形式で見ていきたいと思います。
【令和2年度司法試験】合格者ランキング(法科大学院)
1位 東京大学:126人
2位 慶應義塾大学:125人
3位 京都大学:107人
4位 中央大学:85人
5位 一橋大学:84人
6位 早稲田大学:75人
7位 神戸大学:62人
8位 大阪大学:34人
9位 明治大学:30人
10位 同志社大学:28人
11位 日本大学:21人
12位 首都大東京:20人
13位 北海道大学:19人
14位 上智大学:8人
15位 立命館大学:8人
東京大学法科大学院、慶應義塾大学法科大学院、京都大学法科大学院の3校だけが合格者数100人越えとなっています。
50人以上の合格者数で絞っても、上記3校に加えて中央大学法科大学院、一橋大学法科大学院、早稲田大学法科大学院、神戸大学法科大学院の合計7校のみです。
それ以下は30人ほどの合格者となっているため、上位7校とそれ以下の大学院では、合格者数にかなりの差があることが分かります。
各法科大学院の結果をランキングで発表【合格率】
それでは次に、各法科大学院の令和2年度司法試験における合格率をランキングにして発表します。
【令和2年度司法試験】合格率ランキング(法科大学院)
1位 一橋大学法科大学院:70.6%
2位 東京大学法科大学院:59.4%
3位 京都大学法科大学院:57.8%
4位 慶応義塾大学法科大学院:49.8%
5位 神戸大学法科大学院:49.2%
6位 大阪大学法科大学院:37.8%
7位 早稲田大学法科大学院:36.1%
8位 中央大学法科大学院:29.4%
9位 日本大学法科大学院:25.9%
10位 同志社大学法科大学院:23.7%
11位 明治大学法科大学院:23.7%
12位 首都大学東京法科大学院:23.0%
13位 北海道大学法科大学院:21.6%
14位 上智大学法科大学院:10.8%
15位 立命館大学法科大学院:10.7%
合格率ランキングからわかるように、法科大学院の中で、令和2年度の司法試験において、合格率50%超えを果たしているのは一橋大学法科大学院(70.6%)、東京大学法科大学院(59.4%)、京都大学法科大学院(57.8%)の3校のみとなっており、いずれも国立大学院ですね。
昨年は、私立の慶応義塾大学法科大学院も50%を上回っていましたが、今年は惜しくも届かず。
とはいえ、慶応義塾大学法科大学院と神戸大学法科大学院は、今年の合格率がほぼ50%でして、その下が合格率40%に達していないので、上位5校の合格率が抜けているというのが現状です。
特に注目したいのは、合格率ランキング1位の一橋大学法科大学院。70.6%という合格率は、他の法科大学院よりも頭一つ抜けた成績。
前年も59.8%というトップクラスの合格率を誇っていましたが、そこからさらに結果を伸ばすことができたというのは、学生や大学院の講義の質が向上していることを示していると言えます。
予備試験組の司法試験の成績(結果)
令和2年度の司法試験における、予備試験組の成績(結果)は下記の通りとなります。
【令和2年度】司法試験の結果(予備試験組)
受験者数:423人(前年:385人)
短答突破数:419人(前年:381人)
合格者数:378人(前年:315人)
合格率:89.4%(前年:81.8%)
なんと令和2年度の司法試験における予備試験組の合格率は驚異の89.4%。
予備試験に合格した人のうち、約9割の人が司法試験に合格しているという圧倒的な成績ですね。
また、短答試験の突破率は99%と、ほぼ全ての予備試験組が短答試験に躓いていないという結果となっています。
前年度もほぼ99%なので、予備試験に合格できる実力のある人は、司法試験の短答試験に不安を感じる必要がないと言ってもいいですね。
上記で示した通り、令和2年度の司法試験において、法科大学院で一番の合格率を誇っているのが一橋大学法科大学院ですが、それでも70.6%なので、予備試験組の合格率89.4%とはかなり差がありますね。
【まとめ】今回の司法試験でも予備試験組が圧倒的に強い
まとめますと、令和2年度の司法試験でも、予備試験合格組の成績(結果)が飛びぬけていました。
法科大学院では、合格率では一橋大学法科大学院が圧倒的。
全体としてみると、合格者数でも合格率でも上位法科大学院とその他法科大学院との格差が広がっているという状況になっています。
合格者数や合格率のランキングからすると、法科大学院に進学するのであれば、国立の法科大学院あるいは私立であれば慶応義塾大学に進学するのが無難と言えるかもしれません。
これから法科大学院への進学を目指す方は、ぜひ本記事でまとめた内容を参考にして、進学先を選んでみてください。
※なお、法科大学院生向けに、司法試験一発合格者の私がおすすめする司法試験の合格に役立つ予備校講座を下記の記事でまとめています。ぜひそちらの記事にも目を通していただけると嬉しいです。
関連記事:2021版|法科大学院生に絶対おすすめな予備校講座【司法試験一発合格者が選ぶ】