書籍紹介(法律系)

司法試験・予備試験受験生が読むべき法律雑誌のおすすめ【法学雑誌は試験に役立つ】

(この記事はプロモーションを含みます。)

司法試験や予備試験の勉強といえば、基本書や問題集を読み込むことが一番に頭に浮かぶ人が多いと思います。

もちろん、基本書や問題集を読むことが重要であるということは言うまでもありませんが、それ以外にも意外と役に立つものがあります。

その一つが法律雑誌(法学雑誌)です。

法律雑誌(法学雑誌)は、基本書や予備校講座と比較すると、司法試験や予備試験の教材として使用する人は少ないかもしれませんが、試験に役立つ情報を発信しているものもありまして意外と使えます

司法試験に一発合格した私自身、予備校講座や基本書等の他に、法律雑誌(法学雑誌)にも目を通して勉強していました。

私の実感として、法律雑誌(法学雑誌)を用いた勉強もかなりおすすめできると感じましたので、本記事で法律雑誌(法学雑誌)の評価や特徴をまとめていきながらおすすめのものを紹介したいと思います。

司法試験や予備試験を目指す方、法学部等で法律の勉強をしている方には参考になるかと思いますので、本記事を最後までご一読して頂ければ幸いです。

Contents

司法試験や予備試験に役立つおすすめの法律雑誌を紹介

個人的におすすめしたい法律雑誌は下記の4つとなります。

私自身、司法試験受験のために上記の法学雑誌を読んでいた時期もありまして、司法試験の一発合格に役立ったと実感しています。

前者二つ受験新報ハイローヤー)は司法試験や予備試験の受験生向けに作成されているといっても過言ではない試験向きの法律雑誌です。

後者二つ法学教室法学セミナー)は司法試験や予備試験向けというよりも、法律学習者全般に向けて法学論文や実務家の連載などが収録されている法学雑誌です。

同じ法律雑誌の枠組みの中にあるといっても、それぞれ特徴が異なりますので、以下でまとめていく特徴や評価を参考にして、自分の求める情報が載っているものを図書館等で読んでみるのがおすすめです。

 

それぞれの法律雑誌の特徴と評価を紹介

それでは、ここからは上記でおすすめした法律雑誌の特徴や評価を個別に紹介していきたいと思います。

ここで紹介している内容を読んで、気になるものがあれば一度目を通してみても良いかもしれません。

 

『受験新報』の特徴と評価

まず、『受験新報』については、司法試験や予備試験に役立つ連載やツールが多く掲載されている法律雑誌です。

例えば、『基本憲法』の著者でもある伊藤建先生が連載されていた「憲法の流儀」「行政法の流儀」や、現在アガルートアカデミーの代表兼講師の工藤北斗先生が連載されていた「過去問から学ぶ答案の書き方(刑事訴訟法編)」等、受験生向けの連載が載っているのが特徴的です。

関連記事:【書評】『基本憲法I基本的人権』〜憲法事例問題を解くための基本書〜

【書評】『基本憲法I基本的人権』〜憲法事例問題を解くための基本書〜(この記事はプロモーションを含みます。) こんにちは 今回は、憲法事例問題対策にぴったりな基本書、『基本憲法I基本的人権』の...

また、連載以外にも、司法試験や予備試験の出題予想択一プロパーの知識整理表重要論点の論証パターン集司法試験・予備試験合格者の合格体験記など、試験の受験に役立つツールをいくつも取り扱っています

また、雑誌の巻末には、憲法・行政法・民法・民事訴訟法・商法・刑法・刑事訴訟法の問題演習が掲載されていて、大学教授陣の解説も付いています。

受験新報』の問題演習は、旧司法試験や予備試験の過去問を素材とした問題を扱っていたりもするので、受験対策としてもかなり有益なものとなっている印象です。

また、解説も丁寧かつ受験に必要な点だけに絞られていて端的なので、『受験新報』に掲載されている問題を解いて解説を読むのだけでも非常に勉強になります。

ちなみに、『受験新報』掲載の問題演習は、『ロースクール演習○○』として書籍化されているものもありますので、問題演習だけに興味のある方はその書籍を読んでみるのでも良いと思います。

関連記事:【書評】『ロースクール演習刑事訴訟法』〜使い勝手の良い試験対策向き問題集〜

【書評】『ロースクール演習刑事訴訟法』〜使い勝手の良い試験対策向き問題集〜(この記事はプロモーションを含みます。) こんにちは 今回は『ロースクール演習 刑事訴訟法』の書評を書いていきたいと思います...
弁護士志望A
(司法試験合格者)
弁護士志望A
(司法試験合格者)
私は、巻末の問題演習を解きまくったのと、論証パターン集などの受験ツールを使用していました!受験期にはかなりお世話になったなぁという印象でして、受験生には、気になる連載や演習だけでもぜひ読んでもらいたいですね!
created by Rinker
法学書院
¥329
(2024/12/06 14:41:30時点 Amazon調べ-詳細)

 

『ハイローヤー』の特徴と評価

続いて、『ハイローヤー』についてですが、こちらも司法試験や予備試験の受験生をメインターゲットとした法律雑誌となっています。

2か月間隔で刊行されるため、『受験新報』等よりも年間の巻数は少なくなっています

ハイローヤー』は試験で重要になる論点に関する最新判例をまとめていたり、司法試験や予備試験の出題予想を掲載していたりと、まさに受験生向けの情報を発信しています。

内容は割とコンパクトなので短い時間でも目を通すことができるため、受験勉強の合間に読むのに適したものとなっています。

個人的には、『受験新報』の方が情報量が多いので役に立ったかなぁと感じていますが、『ハイローヤー』も最新重要判例の解説など気になるものがあったときには読んでいました。

ハイローヤー』の連載の中で気になるものがあれば、そこだけを読むというのが良いかもしれませんね。

弁護士志望A
(司法試験合格者)
弁護士志望A
(司法試験合格者)
私が『ハイローヤー』の中で一番お世話になったのは、司法試験の出題予想(ヤマ当て)でした!司法試験本番に向けて勉強方針を決める際に参考にしていました!
created by Rinker
辰巳法律研究所
¥3,650
(2024/12/06 14:41:31時点 Amazon調べ-詳細)

 

『法学教室』の特徴と評価

法学教室』は、司法試験や予備試験というよりも、法律学習者全般に役立つような法学の連載論文が掲載されている法学雑誌です。

また、『法学教室』の連載論文は書籍化されているものも多く、必ずしも購読しなくても人気の論文を読むことはできます。

例えば、『事例で考える会社法』や『事例演習刑事訴訟法』等、司法試験・予備試験受験生御用達の書籍も、もともとは『法学教室』の連載論文でした。

受験生向けの連載以外にも、法律実務家が時事問題について語っているものや、各科目の重要論点をいくつか取り上げて解説している特集など、幅広い層に役立つ内容を豊富に扱っているのが特徴的です。

また、憲法・行政法・民法・民事訴訟法・商法・刑法・刑事訴訟法の各科目につき、見開き2ページで短めの問題と簡単な解説が掲載されている問題演習コーナーもあります。(『問題演習ー基本七法ー』という形で書籍化しています)

さらに巻末には、各科目の最新重要判例とその解説が載っているコーナーもあります。

このように、『法学教室』は知識をインプットする連載・判例解説から、アウトプットできる問題演習に至るまで、幅広い内容を取り扱っているオールマイティな法学雑誌です。

弁護士志望A
(司法試験合格者)
弁護士志望A
(司法試験合格者)
私は『法学教室』を購読して読むほどの熱烈な読者でした!(現在も購読中)
刑法総論の悩みどころ』など、自分の知識を深められる連載が多く掲載されていたので、受験勉強の合間に気になるものに目を通すという使用方法を行っていました!

 

『法学セミナー』の特徴と評価

最後に、『法学セミナー』も『法学教室』と同様に、試験的な内容に限られず、法学全般の内容を扱った連載が多く掲載されています。

法学セミナー』には問題演習のパートはなく、特集と連載論文がほぼ全てではありますが、1年に1度、当該年度の司法試験の問題と解説を掲載しています。

その年の司法試験の問題を学者が解説して、模範答案を掲載しているので、司法試験受験生的には是非とも一読はしておきたいところですね。

ちなみに、司法試験については『新司法試験の問題と解説』という書籍になっているので、特に雑誌論文に興味のない司法試験・予備試験受験生はこちらの書籍だけ手に入れておけばオッケーです。

弁護士志望A
(司法試験合格者)
弁護士志望A
(司法試験合格者)
私は、『法学セミナー』を購読するまでには至りませんでしたが、大塚裕史先生の「応用刑法」など、気になる連載論文には目を通すようにしていました!
created by Rinker
日本評論社
¥349
(2024/12/06 14:41:32時点 Amazon調べ-詳細)

法学雑誌は購読もありだが、気になる連載論文だけを読むのでも十分

最後に、「法学雑誌って、購読した方が良いの?」という疑問を持たれている方のために、実際に法学雑誌(『法学教室』)を購読していた私なりのお答えをさせていただきます。

結論から言うと、司法試験(予備試験)のために法学雑誌をわざわざ購読する必要はありませんが、試験に役に立つ内容が掲載されている部分だけ購入する(あるいは図書館などで読む)のが良いかと思います。

法学雑誌は、いろんな科目の論文が掲載されていることに加えて、必ずしも司法試験や予備試験に役立つ内容だけではないので、受験生がわざわざ試験対策のために購読するのは無駄が多いです。

私の場合は、『法学教室』は好きで読んでいたのですが、私のように試験勉強の気晴らしとして法学雑誌を読むのでないなら、あえて購入することはありません。

例えば、『法学セミナー』の「新司法試験の問題と解説」や『ハイローヤー』の「司法試験出題予想」や『受験新報』の「論証パターン集」等、自分の試験対策として有益であると判断した部分だけを購入する(あるいは図書館などで読む)ので十分です。

法律雑誌には、司法試験や予備試験に使える内容が多く収録されているので、自分の中で気になるものがあれば積極的に使用してみることをおすすめします。