書籍紹介(法律系)

【書評】『肢別本』〜司法試験・予備試験受験生には必携の短答試験用問題集〜

こんにちは

今回は、司法試験や予備試験受験生の短答試験対策問題集としてはかなり評判の良い定番の『肢別本』について、評価や特徴をまとめて書評を書いていきたいと思います。

過去問集よりも使い勝手が良くてかなりおすすめできる短答用問題集なので、司法試験・予備試験受験生にはぜひ本記事の内容を参考にしていただければ嬉しいです。

『肢別本』の情報

今回紹介していくのは、辰巳法律研究所から出版されている『肢別本』です!!

 

『肢別本』の評価と特徴

肢別本』は、司法試験・予備試験の短答試験対策用の問題集

短答対策向けの問題集の中でも、『過去問パーフェクト』と並んで、司法試験・予備試験受験生からの信頼を集めている定番問題集となっています。

関連記事:【書評】『司法試験&予備試験 全短答過去問パーフェクト』〜短答対策問題集はこれだけで十分〜

【書評】『司法試験&予備試験 全短答過去問パーフェクト』〜短答対策問題集はこれだけで十分〜こんにちは 今回は、『司法試験&予備試験 全短答過去問パーフェクト』の特徴や評価をまとめて、書評を書いていきたいと思います...

特徴は、(旧・新)司法試験や予備試験で出題された問題の肢(選択肢)を抜き出して、一問一答形式の○×問題として分野別にまとめている点。

構成としては、見開きの左ページに問題が一問ずつ載っていて、右ページに正解(○か×か)と簡単な解説が記載されています。

問題には、出題年度と問題番号が示されていますので、肢(選択肢)だけじゃなく問題全体を見たい場合には、その年代の問題を調べればわかります。

選択肢を抜き出して作られていて、同じ選択肢(同一論点の選択肢)は重複して出題されないように作られていますので、問題の量と比べるとかなりコンパクトにまとまっている印象です。

それに、問題が丸々記載されているのではなく、選択肢レベルで○×問題として一問一答形式の出題となっているため、ちょっとしたスキマ時間を使って勉強するのに適しています

また、試験との関係で重要な問題には「★」マークが付いていますので、その重要問題を中心に勉強していけば、メリハリのある学習になります。

サイズ的にも、他の問題集と比較してかなりコンパクトで小さいため、持ち運びに不便することなく、例えば通勤・通学電車の中など移動中にも使用できるという利点があります。

『肢別本』の良いところ

ここから、『肢別本』の良い点をまとめていきたいと思います。

 

幅広い年代の問題に触れられる

肢別本』の特徴的なところは、かなり幅広い年代の問題を扱っている点です。

例えば、旧司法試験時代の古い問題も載っていたりしますし、最近の司法試験や予備試験の問題も載っていたりします。

他の過去問集(『過去問パーフェクト』や『体系別短答式過去問集』)では、ここ十数年ほどの新しめの問題を扱っているけど旧司法試験時代の問題は載ってないというものが多いです。

幅広い知識が問われる司法試験・予備試験では、古い問題も解いておいたほうが良い(過去出題選択肢が再度出題される場合もあり得るため)ことを考えると、他の問題集を使用している場合であっても、『肢別本』で旧司法試験の問題に触れる意味は大きいのかと思います。

 

周回向きの構成

肢別本』は、一問一答形式でサクサク問題を解けるような作りになっていますので、非常に周回向きの問題集と評価できます。

「★」が付いている重要問題だけを何度も解いて、完璧に解けるようになったらマークのない問題にも取り組んでみる、というような周回前提の学習というのもやりやすいです。

司法試験や予備試験の短答試験対策は「何度も反復して問題を解く」のが一番の勉強法だと思いますが、本書はその勉強に向いている構成になっているので、短答対策問題集としてはかなり有益だと思われます。

実際に、私も司法試験受験の際には短答対策として『肢別本』を何度も解いて短答知識の定着に励みました。

私が司法試験に一発で合格できたのも、本書で細かい短答知識を補充できたからと言っても過言ではないくらい、個人的にはかなり効果的な問題集だと感じていますので、非常におすすめの一冊。

※司法試験に一発で合格できた私がどのように短答試験の対策を行っていたのか、というのを下記の記事で紹介しています。気になる方はぜひご一読ください。

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コンパクトで持ち運びが容易

肢別本』は、他の司法試験・予備試験の短答対策問題集と比較して、かなりコンパクトな作りになっているという特徴があります。

司法試験や予備試験の短答試験は細かいところまで問われるため、何度も解きなおすことでちょっとずつ知識を増やしていく勉強が必要となるのですが、そのためには通勤・通学などのスキマ時間に勉強できたほうが良いです。

本書のようにコンパクトな作りであれば、持ち運びもそれほど負担になりませんし、電車内など外出先で軽く勉強するのに向いています

※ちなみに、肢別本』(平成29年度まで)はアプリ版も販売されているので、アプリを購入すればさらに持ち運びに困ることはなくなりますし、いつでもどこでも短答の問題を解けるのでおすすめです。ちょっと購入価格が高いのが気になる人は、資格スクエアが出している短答問題アプリは無料で使えるので、そちらを使用してみてもいいかもしれません。

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『肢別本』のイマイチなところ

では、ここからは逆に『肢別本』のイマイチな点を挙げていきます。

 

問題の形式が司法試験や予備試験本番とは異なる

肢別本』は、「一問一答形式」の出題がなされているため、「誤っている選択肢の組み合わせを選べ」とか「空欄補充」問題が出題される司法試験や予備試験本番の問題とは、問いの形式が少し異なっています

なので、例えば、短答問題を解くペースを把握する、司法試験・予備試験本番の問題に慣れる、といったことが本書のみでは出来ません。

「誤っている選択肢の組み合わせを選べ」という問題は、実質的には「○×問題」の組み合わせでしかないのであまり問題ないかと思いますが、「空欄補充」などの形式が大きく異なる問題については触れていたほうが無難かなと思うところ…

ですので、個人的には『過去問パーフェクト』など過去問をそのまま出題している問題集をメインにして、『肢別本』で知識の補充を図るのがいいかと思います。

※余談ではありますが、私の司法試験受験の経験からすると『過去問パーフェクト』と『肢別本』さえしっかりとやり込めば、司法試験の短答対策(足切り対策)としては十分すぎると思います。ですが、もしもそれだけだと不安が残るという人は、例えばアガルートアカデミーが提供している『短答過去問解析講座』などの予備校講座を利用するのも一つの手です。

 

解説が薄い部分がある

肢別本』の問題には1問ずつ解説があるのですが、基本的に解説は最小限に抑えられていますので、学習が進んでいない人が読むと「ちょっとわからない」状態になる可能性もあります。

とはいえ、司法試験を受験する段階になったら本書の解説だけでも十分理解できるとは思いますし、短答試験では論文試験ほどきっちりと結論の理由を知らないといけないわけではないので、そこまでマイナスではないかもしれません。

コンパクトな作りの代償として解説はちょっと薄いという面があるのか仕方ないかも…

丁寧な解説がほしい人は『過去問パーフェクト』を使用しながら、『肢別本』を副次的な使用にとどめるのがいいかと思います。

 

司法試験や予備試験の最近の出題傾向が把握しづらい

肢別本』を使用していると、最近の司法試験や予備試験では、どの分野から重点的に出題されているのか、という出題傾向が把握しづらいというデメリットを感じることがあります。

一応各設問には「いつ出題されたのか」というのが記載されていますし、重要な問題には「★」が付いているので、選択肢レベルでは出題の傾向は判断できます

しかし、例えば民法だと、抵当権からの出題は多いのか、賃貸借の問題はどうか、といった分野レベルの出題傾向はパッと確認できるようにはなっていません

過去問パーフェクト』などは最近の出題をそのまま分野別にまとめているため、使用していれば「この分野からの出題は多いな」という感じで出題頻度を確認できます。

本書は傾向分析のためというよりも、純粋に短答知識の補完を図る問題集という認識を持っておいた方が良いと思います。

 

最新版(2019年度版)からは市販されてない(辰巳法律研究所の直接販売のみ)

残念なことに、『肢別本』は最新版(2019年度版)から市販がされなくなりました

司法試験受験者の減少に伴い、同書の売上も減少したことが理由であると説明されています。

ただ、辰巳法律研究所の直接販売を利用すれば、最新版(2019年度版)についても手に入れることができますので、そこまで不便というわけでもありません。

最新版(2019年度版)がいいという人は辰巳法律研究所から直接販売で購入するしかないのですが、最新のものでなくてもいいという人は2018年度版の『肢別本』をアマゾンや書店で手に入れるのが楽だと思います。

(個人的には2018年度版でも十分だと感じています。)

 

『肢別本』はこんな人におすすめ

・司法試験受験生

・予備試験受験生

・持ち運びが容易な短答問題集を探している人

・評判の良い定番問題集を探している人

個人的には司法試験や予備試験の短答試験で確実に合格点を取りたいなら必携の問題集だと思いますし、実際に受験生の評判もかなり良いの、非常におすすめできる一冊です!

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