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こんにちは
以前、ツイッター(@AAA_law_A)及び下記のブログ記事にて令和元年司法試験に一発合格できた旨のご報告をさせて頂きました。
今回は、これから司法試験の合格を目指す方の参考になればと思い、私が司法試験受験のために使用していた基本書や問題集などを簡単にまとめておこうと思います。
なお、ここでまとめているものは法科大学院に入学して以降のかなり司法試験を意識した時期に使用したものですので、そこのところを念頭に参考にしていただければ嬉しいです。
また、各科目ごとに紹介した書籍について私が過去に書いた書評のリンクを貼っておきますので、気になるものがあればぜひチェックしてみてください。
Contents
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【憲法編】
私が司法試験憲法の対策として使用した基本書や参考書をまとめると下記の通りになります。
※◯は主にメインで使用していたもの、△は補助的に使用していたもの
憲法の学習は主に演習メインで行っていました。なので、基本書や参考書に比して問題集の数が多くなっています。
まず基本書に関しては、『芦部憲法』は一回読んだだけでほぼ終わりました。その後は『基本憲法I-基本的人権-』を通読&気になることがあれば読むという感じで進めていました。
参考書に関しては、『憲法の地図』を軽く使用していましたが、初期の段階では重宝しましたが最終的にはそこまで使用頻度は高くありませんでした。
なお、『憲法 事例問題起案の基礎』を手に入れてからはそちらで答案作成上の注意点を確認していた感じです。
最終的には『憲法の地図』を読むことはほとんど無くなり(軽く使用することはありました)、『判例プラクティス憲法』と『憲法の地図』で判例学習をしていました。
問題集に関しては、基本的には司法試験の過去問を扱っているものを中心に使用するようにしていました。それで過去問検討を済ませていた感じです。
短答対策としては、『短答過去問パーフェクト憲法』をグルグル回しつつ、さらに過去問パーフェクトに収録されていない設問を『肢別本(憲法)』で補完的に詰め込んでいました。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【民法編】
次に、司法試験民法の対策として使用していたものは主に下記のようになります。
【判例集】
『判例百選(民法)』
民法の学習は予備校出版の『合格論証集』と『趣旨規範ハンドブック』にかなり頼っていました。
基本書は上記のように一通り定番のもので揃えてはいましたが、通読したものは窪田先生の『家族法(窪田)』くらいで、そのほかは気になることがあれば該当部分を調べる程度に留めていました。
あとは主要な論点については判例百選で確認しつつ、問題集を解く&司法試験や予備試験の過去問に目を通すことを中心にしていました。
特に使用頻度の高かったのは、『受験新報』の演習問題とアガルートアカデミーの重要問題習得講座の問題集です。
受験新報に関しては、最近の演習問題では予備試験の過去問を扱っていることもあり、司法試験直前になってもよく使用していました。
アガルートの重要問題習得講座のテキストは解答例が付されているので、合格論証集と併せて使用して自分の答案作成の役に立てていました。
短答対策は、憲法と同じで、『短答過去問パーフェクト(民法)』で過去問をほぼ完璧に解けるように周回したのと『肢別本(民法)』で知識の補完をしていた感じです。
ただ、民法の短答対策に関してはさらに『択一六法(民法)』を使用して短答で問われた条文と周辺知識の確認も行なっていました。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【刑法編】
ここから、司法試験の刑法の対策として使用したものをまとめていきます。
【判例集】
刑法の基本書は『基本刑法』を使用していました。法科大学院生のおそらくほとんどが使用しているようなど定番の書籍ですし、実際に内容も分かりやすくてすごく良い出来なので個人的には刑法の基本書は『基本刑法』一択だと思っています。
論証は『合格論証集(刑法・刑事訴訟法)』を使用しつつ、アガルートアカデミーの重要問題習得講座のテキストで暗記していました。
また、個人的にかなりおすすめな教材として、『法学教室』で橋爪隆先生が連載されていた「刑法総論の悩みどころ・刑法各論の悩みどころ」という論文があります。
こちらの論文は多数の書籍や論文に参考文献として挙げられているくらい素晴らしい内容となっていますし、司法試験対策としてもお勧めできるので読んでみることを強くお勧めします。
問題集はメインで使用したのが『ロースクール演習刑法』と『受験新報』の演習問題です。
その他の問題集についても目は通したのですが、答案構成を考えたり書くことはなく、頭の中で論点を考えてみるくらいに留めていました。
短答対策として使用していたのは、メインが『短答過去問パーフェクト(刑法)』で補完的に『肢別本(刑法)』。
刑法に関しては、他の科目よりもやり込み度が高く、最終的には上記の問題集のほぼ全ての設問が正解できるレベルになっていました。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【民事訴訟法編】
次に、民事訴訟法の試験対策として使用したものをまとめます。
【基本書】
【判例集】
民事訴訟法の基本書は『基礎からわかる民事訴訟法』を使用していました。法科大学院生の中では『リーガルクエスト(民事訴訟法)』が人気だったのですが、私は判例を中心にまとめている基礎からわかる民事訴訟法にしました。
参考書は、『趣旨規範ハンドブック』で定義や趣旨を暗記しながら、『合格論証集(商法・民事訴訟法)』で論証パターンを頭に入れていました。
また、民事訴訟法に苦手意識があったので、知識の補完のために『読解民事訴訟法』を一読。
問題集は、毎度お馴染みのアガルートアカデミーの『重要問題習得講座』に加えて、『ロースクール演習民事訴訟法』と『伊藤塾試験対策問題集(民事訴訟法)』を何度も解き直していました。
民事訴訟法に関しては他の科目よりも『判例百選(民事訴訟法)』をしっかりと読み込んで、大体すべての判例と解説に目を通したと思います。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【刑事訴訟法編】
司法試験刑事訴訟法の対策として使用していたものを記載します。
【基本書】
刑事訴訟法に関しては、基本書は酒巻先生の『刑事訴訟法(酒巻)』を使用していたのですが、通読することはなく主要な部分(伝聞とか訴因変更とか)だけをつまみ食いする感じで読んでいました。
基本書よりも参考書を中心に読んでいまして、特に『刑事訴訟法入門』と『判例講座刑事訴訟法』にはかなりお世話になりましたね。
論証の暗記については刑事訴訟法もアガルートの『重要問題習得講座』と『合格論証集(刑法・刑事訴訟法)』を使用。刑事訴訟法に関しては、『呉明植基礎本シリーズ(刑事訴訟法)』の巻末の論証パターン集もよく利用していました。
問題集は、『ロースクール演習訴訟法』を一番読み込んだのですが、その他に『エクササイズ刑事訴訟法』もかなり使用しましたし、『受験新報』の演習問題も結構解いていました。
判例集については、『判例百選(刑事訴訟法)』を読み潰したのと、『判例教材刑事訴訟法』でさらにどっぷりと判例を読み込むようにしていました。地裁・高裁の裁判例の判旨がしっかりと掲載されていますので、判例百選のように一部の引用だけでは物足りない人にはオススメ。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【商法編】
ここから司法試験の商法対策として使用した教材について書いていきます。
【判例集】
まず会社法の基本書は『リーガルクエスト(会社法)』を使用していました。周りの法科大学院性の中でも同書を使用して会社法の学習をしている人は多かったという印象。
あとは、商法総則・商行為は『リーガルマインド(商法総則・商行為法)』、手形・小切手法は『基本講義(手形・小切手法)』をそれぞれ使用していましが、司法試験で問われることが少ない分野なので、軽く読む程度に済ませてしまいました。
『趣旨規範ハンドブック』と『合格論証集(商法・民事訴訟法)』で論証パターンの暗記をするというのは他の民事系科目と同様です。また、アガルートの『重要問題習得講座』についても同様。
会社法の問題集の中で一番使用したのは、『事例研究会社法』で何回も解いて確認していました。それほど難易度は高くありませんが、結構有益なのでオススメ。
あとは『新・論文の森(商法)』もそこそこ問題数が多くて、頻出論点がメインで作られているのでよく使いました。
司法試験の検討用として『論文演習会社法』と『司法試験論文過去問演習商法』を使いましたが、解説が分かりやすく若手実務家の参考答案例が付されている前者の方が個人的にはお勧めです。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【行政法編】
それでは続いて、司法試験の行政法対策として使用していたものをまとめていきます。
【判例集】
行政法の基本書は『基本行政法』をメインで使用していまして通読もしたのですが、処分性などの頻出事項に関しては『サクハシ行政法』も読んで確認しました。
参考書は特に使用していません。
問題集は、法科大学院に入学して本格的に行政法に手をつけ始めた段階で『基礎演習行政法』を使用して問題を解くイメージを掴みました。しかし、同書については、初期段階以降は手をつけることはしていません。
司法試験対策として一番使用していたのは『事例研究行政法』ですね。なるべく全問題戸惑うことのないように何周も回していました。
あとは、予備試験の過去問を使用した『実戦演習行政法』や司法試験の過去問を扱った『行政法ガール』も行政法の学習が進むにつれて使用するようになってましたね。
答案の書き方は、上記の2冊(『実戦演習行政法』と『行政法ガール』)に加えて、他の科目と同様にアガルートの『重要問題習得講座』で学習していきました。
判例集は『ケースブック行政法』が、重要判例の判旨が長く掲載されているので役に立った感じです。
司法試験に使用した基本書・参考書・問題集【労働法編】
最後に選択科目の労働法の対策として使用していたものをまとめたいと思います。
【基本書】
まず労働法の基本書に関しては、私は『リーガルクエスト労働法』が薄くまとまっているので良いと思い使用していました。周りでは、菅野先生の分厚い『労働法(菅野)』や水町先生の『労働法(水町)』を使用している人もいました。
参考書としては、『労働法の争点』で気になる論点の部分のみを軽く読むことはしていました。
また、『1冊だけで労働法』は論証を暗記する&司法試験の過去問検討の際に使用した感じです。
労働法の問題集に関しては、『事例演習労働法』と『労働法演習ノート』の2つを徹底的にやり込んで労働法の各論点の問題を論文試験で解けるように意識していました。『えんしゅう本労働法』に関しては、司法試験の問題があるのが良い点ですが、全体としては軽く読む程度に済ませました。
皆様の基本書・参考書・問題集などを選ぶ際の参考にしてください
以上が、令和元年司法試験に一発合格した私が使用していた基本書等のまとめです。
各科目ごとに列挙する形になりましたが、重複しているものもいくつかあります、
ぜひ司法試験受験生や予備試験受験生の方は、本記事で紹介したことを参考にしながら基本書等を選んでいただければ幸いです。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。他の記事もぜひ読んでください。